各種避妊法と性感染症予防の効果

目次

経口避妊薬(OC)とその性感染症予防効果

 経口避妊薬(OC)は、避妊効果だけでなく副効用として、月経周期の安定化、月経血量の減少、月経困難症の軽減、月経前症候群、子宮外妊娠、骨盤内感染症、子宮内膜癌、卵巣癌、乳房良性腫瘍などの予防効果が疫学的に証明されています。
 性感染症の発生に及ぼす経口避妊薬(OC)の影響については、バリア法ほど明確にはなっていませんが、クラミジア感染については経口避妊薬(OC)服用者で感染率が高くなることが明らかになっています。また、経口避妊薬(OC)服用者ではウイルスに罹患しやすくなる可能性も考えられています。
 一方、経口避妊薬(OC)の成分であるプロゲストーゲンは、子宮頚管粘液の免疫能を高める、月経血量の減少などにより、淋菌やクラミジアの上行性感染により生じる子宮付属器炎の発症を低下させる副効用を示します。
 経口避妊薬(OC)はバリア法に比較し避妊効果が高いことから、避妊、性感染症の予防の両面からは、バリア法と経口避妊薬(OC)の併用が推奨されます。

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子宮内避妊具(IUD)とその性感染症予防効果

 わが国では、優生リング、FD-1、マルチロードCU250の3種の子宮内避妊具(IUD)があります。これらは、挿入後に生じる子宮内膜への異物反応により着床不全をおこすことで避妊効果を示すと考えられています。
 子宮内避妊具(IUD)の挿入後には月経血量の増加がしばしば見られ、HIVへの感受性が高まる危険性があるため、HIV感染リスクの高い女性には、子宮内避妊具の使用は避けたほうがよいと考えられます。

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不妊手術とその性感染症予防効果

 避妊法としては最も失敗率の低い方法の一つが不妊手術です。女性の場合、卵管結紮、男性は精管結紮術がおこなわれますが、性感染症予防の観点からは、コンドームの不使用の増加が懸念されます。

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殺精子剤とその性感染症予防効果

 殺精子剤は、錠剤とフィルムタイプのものがあります(現在ゼリータイプのものは発売されていません)。これらはいずれも界面活性剤を主成分とし、精子のリポプロテイン細胞膜に損傷を与えることで効果を示すと考えられています。
 性感染症の病原体に対しても、病原体細胞壁へ損傷を与えることで効果を示すと考えられますが、実際面ではコンドーム、ペッサリーと併用されることが多いため、単独での効果は明らかではありません。

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女性用コンドームとその性感染症予防効果

 一般のコンドームでは、女性はその使用を男性に委ねなければならず、継続的に使用することが困難な場合もあります。そのため、ポリウレタン製の女性用コンドームが2000年より発売されています。
 この女性用コンドームは、男性のものに比べ、精子の漏出、脱落、破損の発生率が低く、また男性性器の陰茎基部との直接的な接触を避けることができることから、女性の外陰部あるいは男性の陰嚢にできやすい、性器ヘルペスや尖形コンジロームなどの予防にも効果的です。

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コンドームとその性感染症予防効果

 コンドームは、ペニスに装着することで女性の内性器との接触を絶つことができ、性感染症感染に対して強力な予防効果を示す用具です。
 コンドームの素材は主にラッテクスゴムですが、単純ヘルペスウイルス、クラミジア、サイトメガロウイルス、B型肝炎ウイルス、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)などを透過させないことが実験的に知られています。
 しかし、コンドームの脱落、破損などの例が多く見られ、これらのことが性感染症の完全な予防を困難にしています。
 現在では、ラッテクスゴムの強度の問題を考慮して、ポリウレタン製のコンドームも発売されています。

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バリア法とその性感染症予防効果

 精子の子宮内への侵入を阻止する避妊法をバリア法と総称し、コンドーム、殺精子剤、ペッサリーなどが含まれます。これらは、避妊のみではなく性感染症の予防用具としても効果が期待できます。

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各種避妊法と性感染症予防の効果

 近年、女性へ性感染症の拡大が深刻になってきています。女性は性感染症の罹患という問題だけでなく、妊娠を担うという特性があります。一方で男性優位の性的関係の中で避妊や性感染症予防が困難な状況にあります。
 そのため避妊、性感染症の予防に効果的な避妊法を選択することが重要な課題になっています。

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